18歳

僕の呪文も効かなかった 夏の魔物に会いたかった

いつの間にか時間が過ぎて いつの間にか歳をとって もう17歳の私は どこにもいない ここに 17歳の頃から今までのことを少しずつまとめて書いていたら 自分の中から ここに全部移動してしまったようだ。 あの頃 感じていた気持ちをPCの画面を前にして文字にし…

研がない強がり 嘘で塗り固めた部屋

叫びたい衝動を堪えて 平気な振りして過ごしている 本当は傷付いているのに 何でもないって顔を作る 本音を言うのは嫌だった。 格好悪いことのように感じていた。 昔からそうだ。 思ったことも言いたいことも 頭の中で反芻してみて こねくり回して綺麗に包ん…

あんな傲慢な類の愛を押し付けたり

甘いシロップに漬かったチェリー ずっと食べていられると思った すぐに飽きて 気持ちが悪くなるとも知らず 手を伸ばし続けた 好きです と言って始まる 付き合いましょう と言って始まる そういう普通の恋愛を知らなかった。 ちゃんと愛されている 大切に思わ…

逃げたくはない曖昧を背中で飼い馴らして

道を絶たれてしまった者は そこからどこへ行くのだろう あった筈の道を奪った者には どんな罰が待っているだろう 18歳の頃 踏み躙ったもの。 怖いという理由で 無かったことにしたもの。 私の 子供の話だ。 馬鹿で浅はかな小娘だった。 まさか自分に限って、…